書評・コラム

『狂の禍』についてあとがき

拙作つらつら第2弾です。今回は狂の禍(きょうのか)について。念のため。私の作品については作者解釈=正解ではありません。

文字から受けとった印象で解釈してもらって構いません。それぞれの感性を大事にしていただきたいですし、聞き手が面白いと感じるように『狂の禍』を創る一つの材料になればと思います。

ゆるゆるで書いていきますが、悪しからず。

狂の禍=音遊び

狂の禍、音遊びなので、ラップでやってる方とか早回しとかありましたがそういうのも全然OK。真空とか朝顔よりも好きにやってーと思っている台本です。

まぁなんかちょっと雑談なんですけど、個人的な演技の好き嫌いはあれど、良し悪しは分からんし、分かるくらい学んでないんですね私。書いたときの解釈は持っていますが、聞かせるという演出上の正解は持ち合わせてない。

お金取って人に聞かせるとなると、作者の解釈表現するよりお金払う人が満足するもの創る方が圧倒的に大事だと思っていて。(個人の考えなので違うと言われたら、はい、すみませんなんですけど)その過程の中に作者解釈理解があるにはあるのかもしれませんが、まぁそんな考えが根底にあるので、あなたはそれが良いと思ったんじゃろ?好きにやれ、ってなる。

脱線しまくりですけど、無料で放出してる台本ですし、一人ひとり演出家さんになった気分で好きに表現してくれってことです。

さて、そろそろ本題へ。

実は立体音響台本だった

最初の頃にちらっと概要欄に書いてたのですが、実は立体音響台本だったんですねー。いただいてたお話が頓挫したので、せっかく書いたし、少し書き直してボイコネにアップしました。

ちなみに、お題でちらっと抜粋投稿先にしていて、そのときに「渦」と「禍」間違うというあほ作者。お題の内容後から修正できない仕様どうにかしてよボイコネさん。

聞き手は椅子に縛られている

「やぁやぁみなさん」から始まる狂の禍ですが、みなさんって誰に話しかけてんだよっていうと、個人的には一人に向けて話しかけていて。

イヤホンはめて聞いてるその人に向かってやってるわけです。

じゃあその人どういう状態っていうと、椅子に縛られていて動けない。その状態で左右から登場人物のAとBにぐるぐるぐるぐると周りを回るように。しかも皆さん言ってるのに誰もいねーぞおい、なんだよこれ状態で話しかけられている。まぁそこを立体音響で作りたかったのですが。

「おいそこの、立ち去ろうとしているのは分かっているんだ」はAとBが作った演出上の人なわけです。リスしてる人の不安を煽るためのサクラ。ここにきてさっきまでいなかった皆さんがいきなりパッとその場に現れる。

仮に舞台でやるとすれば、なーんにもセリフない椅子に座った役一人いる感じ。おいそこの!でスポットライトぱっと当たって、さっきまでいなかった皆さんがそこにいる。んでなんかくどくど言われ始める。自分がいる部屋で別の人が怒られてる時ってすげー嫌じゃないです?そんな感じ。

まぁあくまでイメージ上の話なんですけど。

ちなみに話しかける人、終わり際で切り替わりますが、それは後半で。

そもそもAとBって二人なのか?

二人台本ですが、一人芝居も歓迎にしていて、AとBって別なの一緒なの?ってことですが、解釈上で言うならば一人。

見た目も自由に変えられる何が、目の前で好き勝手やってやっている。なんなら二人じゃなくて5人でも6人でも、キャラが安定しないやつが目の前でべらべらしゃべってたら気持ち悪くないですか?

画像1

顔はきっとこんな感じ。楽天市場さんから引用。

狂の禍の到達点は気持ち悪い

この台本ってどこに行きつくのかな~って書いた私が考えるならば、気持ち悪いに行き着きたいなと思っていて。

なので、二人でやるときに噛み合わなくていいって正直思っています。噛み合わない演技聞いてると気持ち悪いし。

ただ、聞きたくないが度を過ぎると、聞きたくないになるので(何言ってんだ)、気持ち悪い、聞きたくないのに、でも聞いちゃうを作らなきゃいけない。

叫んだり、笑ったり、暴力的なシーン見せつけられたり、そういうところでも気味の悪さって人って感じるかと思うのですが、リズムだったり、テンポがブレたりしても気持ち悪くなる。わけワかん、なぃ文章読んデいルと、なんだコ、いツ気持ち悪イ、近寄らんとこって思うのと似てる。

最近ちょっと一人用に音遊び本短いの書いたのですが、あぁこういうのいいなって思ったの紹介。「皆が優しい、良い田舎」これ、文字は本当に単調なのですが、読み方であーここまで気持ち悪いってなるのねーいいないいな、ってなりました。

狂の禍好きな人、ぜひこの台本もやってくれたらうれしいです。ボイコネにもあげました(宣伝)。

気味悪い嗤い浮かべてやってもいいし、叫んでもいいし。似たような文章並べてるので、どう表現するか完全に放り投げたお台本です。好きに気持ち悪くしてください。

本が弱い

狂の禍って本が弱いと思っていて、どういうこっちゃって言うと。文字上からすんなり読み取れる見せ場が、かなーり前半にあるんですね。

全体10分と見積もった時に、4分あたりに棒で殴ってギャーギャーやるシーンがあって、それ以降文字だとすごく単調。ギャーギャーやってしまえばしまうほど、より単調になる。後半どうすんだっていうのを考えないと飽きて10分聞いてられない、これは明らかに本のせい。

まぁもう書き変える気ないので。

ここはみなさん好きに表現して、好きに後半の盛り上がり創ってくれと、すみませんが放り投げさせてください……。

ついでに殴るところ台本の文字通りやる必要全然なくて、とにかくぐっちゃんぐっちゃんに殴れと思っています。刺すんじゃなくて、殴るんです。ね? 二人でやる場合、噛み合わない芝居でもいいんじゃね?的なこと書きましたが、ここは噛み合ったら気持ち悪いが完成すると思ったり思わなかったり。

論理?倫理?

「学校、会社、社会に世界! 論理に秩序!」

台本上は論理(ろんり)です。

が、口にしたときに倫理(りんり)にいきたくなる。分ってる、分かっている……。音としてもそちらの方が気持ちいい気がする。

倫理(りんり)ってなんじゃそりゃっていうと、所謂モラルみたいなもので、誰かにとってのいい悪いじゃなく、人間社会とか、そういうところでの良い悪いなわけで。秩序と似たようなもんなんですね。

んじゃ論理(ろんり)は?っていうと物事の道筋とか、思考の組み立て方だったりするわけで、ぶっ飛んだ意味わからん事言ってるやつにはもっと論理的に……とか言うわけです。

まぁ音遊びだし、読み間違いも大して気にすることでもないですが、そんなこんなで台本上は論理(ろんり)になっています。

後半聞き手が変わる

さて、AとBが無邪気になる前。そこでいったん一区切り。

仮に舞台でやるとすれば、なーんにもセリフない椅子に座った役一人いる感じと言いましたが、この人がすっと立ち上がって、どこかへ行く。赤いスポットライトでも当てておきたいですね。そんなこんなで、ここで一区切り。

場面変わって。

Aの「ねぇねぇ、つまんなかったね」が始まります。

立体音響で聞いている心理を考えると、ここで一旦解放されたような感じになる。と、思いきや、「ずーっと聞いてたでしょ?」で後ろ首を捕まれたように、引き戻される。

次は自分の番か、になって閉じていきます。

やばい書くことなくなった……。

セブンのたことブロッコリーポテトのバジルサラダ美味しいですよね。腹減った。

画像2

画像はもぐなびさんから引用。

そいえば狂の禍書いてた時って、落語がマイブームになっていて。リズムのいい文章ってやっぱ気持ちいいなーとか考えてきた気がする。

落語って同じ噺でも噺家さんによって表現全然違って、なんなら登場人物の性格まで違う。ちなみに、にわかなので、詳しいことは分りません。が、志ん朝さんの宮戸川(お花半七馴れ初め)が好きです。雷鳴った後の表現が映像が浮かぶ浮かぶ。分らないなりに感動した記憶があります。

まぁ落語界って歴長い分、これを聞かないと始まらないとか言われるみたいで、迂闊に好きとか興味あるとか言いたくないんですけどね。怖い。

さらについでに、声優の小野坂昌也さん好きなんですが、小林ゆうさんお迎えしてラジオしてた時に、落語聞くだけで芝居上手くなるみたいなこと言ってた記憶があります。絶対言ってた。なんなら多分YouTubeにもあると思う(小声)。

……脱線しまくり。

狂の禍って「右へ左へ左へ右へ、人というのはなかなか~」この一文からできた台本で、ここ書きたさに前後左右、いや、左右はないか。

前後書き足したんですね。この辺は結構テンポよく書けてるんじゃないかなーという自己評価。

そんなこんなでお腹が減ったのでこのへんで。

絶望、希望、満足、不満、愛憎、軽蔑、空虚に後悔。責任、名誉、嫉妬、執着、幸福、感謝、悲痛に憂鬱。セブンのたこでも買いに行こ。

【声劇台本2人(一人芝居歓迎)】狂の禍【不問・10分】絶望、希望、満足、不満、愛憎、軽蔑、空虚に後悔。責任、名誉、嫉妬、執着、幸福、感謝、悲痛に憂鬱。どれもこれも面倒だ。 〇登場人...